こんにちは、モジャ先生です。
高校野球の監督6年目です。高校時は東京都準優勝。自称世代No. 1スコアラー。
自身の高校野球の経験をもとに、「スマートに、勝ちにこだわる」というモットーで、
高校野球の指導にあたっています。
今日は一、三塁の攻防について考えようと思います。
この記事では、こんな疑問にお答えします。
- 野球を指導していて、一、三塁の攻防のパターンを知りたい
- 野球をしていて、戦術を勉強したい
- 野球を見るのが趣味で、シチュエーションごとの駆け引きに興味がある
野球の醍醐味である戦術による駆け引き。
今日はその一部を分かりやすく解説していきます。
じゃあいくよ、よろしく。
「一、三塁の攻防」は、戦術の宝庫
一、三塁は攻撃側、守備側ともに、戦術パターンが多い。
攻撃側は盗塁、重盗、スクイズ、エンドラン、ディレードスチール、、
名前のつく戦術以外にも、一塁ランナーが途中で止まる、途中で転ぶなど、
三塁走者を返すためにさまざまな作戦が考えられる。
工夫次第で、打者の打力以外の方法で点を取ることができる。
一方守備側の戦術は、「この状況でこうきたら、こう守る」というもの。
あらゆるパターンに対応するために、事前に攻撃側の戦略を想定して、
一点を守る準備をしておかなければならない。
一、三塁の攻防は、最も熾烈な駆け引きが行われるシチュエーションの一つ。
特に多いプレーが重盗だ。
一塁走者がスタート、捕手が二塁に送球している間に三塁走者がホームイン。
攻撃側が狙うプレー、そして守備側が防がなければならないプレー。
今日は守備にスポットを当て、一、三塁の重盗阻止の戦術を紹介する。
状況に応じてこれらの戦術を使い分ける。
そのため、チームとして全てのプレーをできるようにしておきたい。
一、三塁重盗時の守備のパターン
基本となる守り方を紹介する。
①セカンドカット
盗塁時にセカンドがマウンドとホームの間に入り、カットするプレー。
三塁走者が大きく飛び出してない場合、セカンドはカットせず、二塁封殺を狙う。
最もよく使われるプレー。
メリットとデメリットを紹介する
【このプレーのメリット】
- セカンドが三塁走者の動きを確認しやすい
- 一塁走者の盗塁を刺すチャンスがある
- セカンドの位置からホームまでが近いため、三塁走者を刺しやすい
【このプレーのデメリット】
- カット、ノーカットの判断が難しい
- セカンド、ショートの意思疎通が難しい
- キャッチャーはセカンドが捕れるボールを投げなければならないため、セカンドがノーカットの場合、二塁ベースまでは中途半端なボールになりがち。
ショートがカットかノーカットを判断する。
でも、セカンドは全部取るつもりで間に入る。だからショートはボールが見づらい。
ミスが起こるのはそこ。ショートがボールが見えなくて後ろにそらして1点。
二盗を刺すチャンスが生まれる反面、1点を失うミスのリスクがやや高い選択肢。
②ショート一本
通常の二盗と同じような動き。
ショートとセカンドのどちらかがベースに入る。
三塁走者のリードが大きい場合、そのままバックホームとなる。対角線の送球。
【このプレーのメリット】
- 一塁走者の盗塁を刺すチャンスがかなりある
- 二人しかプレーに絡まないため、ミスのリスクが減る
【このプレーのデメリット】
- 捕手とショート(セカンド)の肩が弱いと、三塁走者が送球間に本盗しやすい。
- 送球の距離が長いため、暴投が起こりやすい
「後ろのランナーを狙え」は守備の鉄則である。後ろの走者は油断しやすい。
つまり、アウトを取りやすい。この場合の一塁走者も、油断しやすい局面ではある。
メジャーは全部これだった。動画も貼っておく。
捕手とショート(セカンド)の肩の強さがこのシフトの成功の鍵を握っている。
肩の強い捕手、ショートがいれば、セカンドがカットに入らなくても、これで刺せる。
一人多くプレーに絡ませるということは、それだけミスが起こる可能性が高まる。
ショートとセカンド、肩の強い方がベースに入るといいだろう。
セカンドの方が、三塁走者を見ながらベースに入れるので、適任ではあるが。
③サード一発
捕手が直接三塁に投げる。
【このプレーのメリット】
- 三塁走者が捕手のリリースと同時にスタートする重盗を仕掛けてきた場合、三塁走者を刺せる
- 1点を失うリスクが低い
【このプレーのデメリット】
- 捕手は右打者の前から三塁送球しなければならず、体が開き三塁手の左側へ暴投するリスクがある
- 二盗はあきらめる、かなりの確率で二、三塁になりゲッツーが取れなくなる
三塁でチョロチョロしてる走者は、意外と刺せる。
挟殺プレーになる可能性もあるので、その場合はセカンドがそのまま三塁ベースに向かう。
ショートはそのまま二塁ベースで後ろの走者のケア。
二盗した走者が挟殺の間に三塁まで進もうとした時、
野手が起点を利かせて、挟殺の間に後ろの走者を刺すプレーもある。
このプレー、捕手の三塁送球が三遊間にそれることが多い。だからレフトのカバーが大事。
まとめ
長くなりすぎたので、2かいにわけることにしました。すいません。
①セカンドカット、②ショート一本、③サード一発の3つを紹介。
この中の「どれかひとつだけできる」はNG。全部できないとダメ。
「うちのチーム、ショート一本は決まらないんだよね」もダメ。決められるまで練習する。
苦手をつくると、公式戦でそのプレーを選択しないでしょ。
その時点でプレーの選択肢が減っちゃってるよね。
手札は多い方がいい。戦術の鉄則。
とにかく反復が大事。練習して、チームとして動きを統一する。
サインプレーになる。サインミスにも注意。
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