こんにちは、モジャ先生です。
野球を指導して12年目になります。中学野球6年、高校野球6年。
私自身、私立の強豪校の出身で、野球歴は全部で25年になります。
最近、高校野球を指導していて特に思うことがあります。
それは、
「高校球児の親は苦労がたえない」
ということです。
- 毎日朝練があるから、お弁当を作るために4時30分に起きる
- 道具や遠征費、ユニフォームなど、やたらお金がかかる
- 帰ってきたら洗濯、夕飯作りに追われる
- なぜか家ではわがままな球児(部活でわがまま言えないから甘えてる!)
「でも、この子にしては頑張って毎日部活に行ってるよな」
「頑張ってるこの子のために、少しでも役に立ちたい」
「でも、この子にとって役に立つことがイマイチわからない」
「この子のためにできることが、私にあるのか」
そんな悩みを抱える保護者の皆様、たくさんいます。
しかし、我々チームにとって、保護者の存在は欠かすことができない「チームメイト」です。
指導者から見て、球児のために親ができること、これだけはやってほしいことを3つ紹介します。
できることから、子どものために実践してみましょう。
それじゃあ行くよ、よろしく。今日は保護者向けなので、敬語で。
球児の親は、苦労が絶えない
高校野球は、それに関わる人間の思いが重なり合って成り立っています。
球児、指導者、保護者。それぞれ思うことは違います。
球児の思い
球児はとにかく「甲子園に行きたい」「好きな野球に精一杯取り組みたい」という思いがあります。
厳しい練習に耐え抜くことで精一杯。先のことを考える余裕は、ほとんどの場合ありません。
また、先のことをぼんやりでも考える球児は、学業との両立に苦労することもしばしば。
また、指導者や周りのチームメイトとの関係に悩むことも多いです。
特に昨今では、指導者の指導方針が古い場合、指導者に反発するケースも増えています。
球児は目標へ向かう喜び、努力、悩み、苦しみ、いろんな感情を経験しながら、
苦しみながら日々を送っています。
指導者の思い
指導者はとにかく「勝たせたい」「甲子園に行かせたい」という気持ちが強いです。
努力が報われるのが、子どもの将来の一番の糧になると考えます。
しかし近年は、「勝利至上主義」への批判、行きすぎた指導の問題など、
指導者の多くが指導方針の転換を迫られています。
また、甲子園を目指すこと自体が困難なケースも多いです。
高校野球人口の減少に伴う、部員の減少。生徒との価値観の違いによる対立。
他の指導者との意見の違い、学校側からのプレッシャーや批判、保護者からの批判など、
さまざまなジレンマと向き合っています。
「高校野球の監督は、孤独である」と、よく言われますが、本当にその通り。実感しています。
また、日々の活動で長時間拘束されるため、自分の時間がとれません。
平日は授業と部活。土日は練習試合。休みはありません。
それでも、預かった子どもたちが一生懸命練習しているのを見ると、
それだけで明日のやる気になります。無責任なことはできません。
保護者の思い
高校球児の保護者は、我々指導者と近い存在です。
苦労が絶えません。
高校野球は金銭的負担も少なくありません。
部費や保護者会費、遠征代、食費、道具にかかる費用、ユニフォームやバック。
とにかくお金がかかるのが高校野球です。
また、球児へのサポートも大変です。
朝早起きしてお弁当と朝食を作り、部活から帰ってきたら夕食を作り、洗濯をする。
球児同様、いやそれ以上に苦労するのが保護者の方々なのかもしれません。
心配事も絶えません。怪我がないか、ちゃんと練習についていけてるのか。
また、勉強は大丈夫なのか。進路のことは考えているのか。
保護者会や父母会への参加もあります。それについては、後日詳しく書きます。
それでも、好きな野球を精一杯頑張ってほしい。
甲子園をめざして、毎日苦しい思いをしているわが子を支えたい。
多くの保護者が、そんな思いで日々を過ごしています。
それぞれの思いが重なる中で、甲子園への思い、野球が好きという思いは共通です。
日々、大人になっていく球児
保護者の方の苦労の甲斐あって、球児は日々変化し、大人になっていきます。
まず、体格が変わります。体が大きくなる高校生、食事の量も必然的に増えます。
また、環境も変わります。
高校野球の練習は非常に過酷です。毎日練習、夜遅くまでかかることも珍しくありません。
中学野球と比べ、練習の強度は比べ物になりません。
また、気持ちも変わるのが高校生です。
思春期も後半戦に差し掛かり、親の干渉を極端に嫌うようになります。
試合を見にきて欲しくない、あれこれ言われたくない。心身ともに自立し始める年齢ですね。
なかなか話す機会が取れないこともあるかもしれません。
大人になっていく子どもを前にして、子どもを避けたくなったり、
親としての自分を不要に思うこともあるようです。
でも、絶対に、そんなことはありません。
球児が毎日頑張るためには、親の力が必須です。
球児も自分の人生で一番の苦しみに耐えながら、日々を過ごしています。
球児には、家族のサポートが絶対必要です。
球児の親が、これだけはやってほしいこと3選
「大変だけど、子どもが一生懸命頑張っているから、少しでも力になりたい」
球児の親のほとんどがそう思っているかと思います。
そこで、子どものために今すぐできることを3つ紹介します。
今日からできます。
1.栄養バランスの取れた食事を作る
高校野球は体の大きさで80%以上決まります。
体が小さいだけで、レギュラーになれない場合がほとんどです。
また、激しい練習の中で体力を消費するため、食べないと痩せてしまいます。
しかし、無理やり量を食べさせるのは禁物です。
栄養バランスが取れた食事を食べさせることで、日々のエネルギーが補充されます。
「でも、栄養バランスを意識した食事なんて難しくてわからない」
「めんどくさそう」
と思うかもしれません。
そんな保護者の方、この1冊だけで十分です。今すぐ購入してください。すぐ球児の力になれます。
「野球食」
この一冊で、必要な栄養分から、具体的なレシピなど、
球児に必要な全ての食事の知識がわかります。ほんの少しの工夫だけです。
この一冊さえあれば、球児の親としての食事管理は十分です。
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すぐ実践できるので、今すぐ購入して明日の夕飯を作ってあげてください。
2.生活習慣を正すサポートする
球児は、練習により肉体的、精神的に疲労が溜まった状態が慢性的に続きます。
食事、風呂、睡眠。正しい生活習慣を身につけるサポートが、
本人のパフォーマンス向上に直結します。
具体的に紹介します。
お風呂は、寝る60〜90分前に入れるように、逆算して沸かしてください。
睡眠効果を高めるために、最も効果的であると科学的に証明されています。
睡眠は、疲労回復のために7時間以上とりたいところです。
食事やお風呂のタイミングをこっそり調整して、睡眠時間を確保できるようにしてあげてください。
「夜はずっとスマホをいじってる💢」という球児がほとんどかと思います。
寝る30分前のスマホは、睡眠の質を低下させるため厳禁です。
「スマホをいじるのは11時まで!」といった、ルールを決める必要があるかと思います。
どうしても夜中にスマホをいじってしまう場合、
タイムロッキングコンテナという商品があります。
設定した時間まで、何があっても開かない金庫のようなものです。
スマホを入れて、時間を朝に設定すれば、朝までスマホを使うことはできません。
こういったツールを活用すると、ルールも決めやすいですので、ぜひ使ってみてください。
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3.見守る
一番やってほしくて、一番難しいことかもしれません。
肩の力を入れすぎないようにしましょう。
多少の生活習慣の乱れは、高校生であれば必ず起こります。
保護者側に余裕がないと、必ず子どもに伝わります。
干渉しすぎ、管理のしすぎに注意しましょう。
自分からではなく、基本は「求められてから」がちょうどいいです。
後ろから子どもの背中を見守り、振り返ってこちらをみたら、手を差し伸べてあげましょう。
まとめ
親のありがたさに気づくのは、子どもが親になってからです。まだまだ先。
ただ、高校野球を通して経験することは、子どもの人生の、一生の財産になります。
それは、決して普通の高校生には手に入らないものです。
球児の親は、今の高校野球を支える存在です。
どうか、球児のためにサポートをよろしくお願いします。
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